スポーツ選手の横顔

スポーツで活躍している選手の横顔に迫ります

全英オープンゴルフ 2016 カーヌスティの悲劇

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いよいよ、開催まで3週間を切りました全英オープンゴルフ。
いま、イギリスは大変なことになっていますよね。EUからの離脱で株価は世界的に大幅下落、為替も円高でこの先でどうなるのでしょうか?

イギリス自体もキャメロン首相の辞任表明で、混乱は免れません。

全世界の経済のとって悲劇の中での全英オープンゴルフですが、全英オープンの悲劇と言えば、忘れられない「カーヌスティの悲劇」ではないでしょうか。

1999年に開催された全英オープンの舞台は、カーヌスティ。三日目を終了して、トップになったのはフランスのジャン・バンデベルデ。二位に3打差をつけて17番ホールを終了。誰もが、このフランス人の優勝を期待していたし、間違いないと確信していた。

ジャン・バンデベルデは、下馬評にもなくヨーロッパツアーで一勝しただけの無名の選手。しかもマンデートーナメントを勝ち抜いて本戦出場を果たした選手であった。フランス人ゴルファーは珍しく、全英オープンでは1907年にアーノード・マッシーが優勝して以来の快挙となるため、フランス人にとっては最高の瞬間でもあった。
というのも、予選と三日目のプレーが、長いパットを決めたり、抜群のバンカーショットだったり、トラブルになっても奇跡的なリカバリーでパーを取るなど、まさに神がかりだったのである。

そして、最終日に二位に5打差をつけてスタートしたバンデベルデ。ここから悲劇が始った。最終日のスコアは以下の通り。

 1番 パー
 2番 ボギー
 3番 ボギー
 4番 パー
 5番 パー
 6番 パー
 7番 パー
 8番 ボギー
 9番 バーディー
10番 バーディー
11番 パー
12番 ボギー
13番 パー
14番 バーディー
15番 パー
16番 パー
17番 パー

ココまで見ると、なんの変哲もないスコア、まして最終日最終組の全英オープンならごくごく自然のスコアだった。
三日目に最高のスコアを出し二位に食い込んできたクレイグ・バリーも8番で首位に並ぶ勢い、11番では単独トップになるほどだったが、12番でなんとトリプルボギー。続く13番でもボギーを打つと、たった2ホールで首位戦線から脱落した。
二位争いをしていたジャスティン・レナ-ドは、この時静かに静かに機会をうかがっていた。すっとパーでしのいできたレナードは14番でバーディーを決めて、ついにトップに並んだ。この時、バンデベルデは13番終了時。続く14番バンデベルデがバーディー、レナードが15番でボギー。
二位以下が首位に立ったかと思うと崩れて後退する、まさにバンデベルデの優勝への脇役を演じているようだった。
青木功プロが解説していた当時の中継を見ていても、バンデベルデの神がかり的な優勝への道をとくとくと解説していた。

そして迎えた18番パー4。二位に3打差をつけているのでこのホールはダブルボギーでも優勝のはずだった。
18番は、ボギーであがるのは簡単なホール、バリーバーンという小川がグリーンの前を流れるため、無理に2オンを狙うとここにはまる危険があるホール。だが、手前に刻むなら確実に3オンできるし、パーだって十分狙えるホール攻略法だった。
バンデベルデの第一打は、大きく右に曲げる。が短いラフに止まるラッキー。ここでも神がかりだと思えるほど。誰もが二打目は刻むだろうと思っていたが、バンデベルデは第二打で無謀にも直接グリーンを狙う。再び大きく右へ曲げると、ギャラリースタンドの壁に当たって跳ね返り、ボールは深いラフに。思い返せばここが運命の分かれ目だったのだろう。刻んでグリーン前のバリーバーンの手前に落とすことなら、難なくできたはずだった。そこをさせなかったのも、メジャーと言う大会に存在する神と悪魔の仕業なのか。
そして第三打、深いラフから打った球は無常にもバリーバーンに捕まることになる。万事急須!誰もがドロップするかと思った瞬間、バンデベルデは川に入ってウオーターショットを試みようとしたではないか。
しかし、その瞬間ボールが水の流れでさらに沈んだため、諦めてドロップし、第五打目を打つも、今度はバリーバーンを越えたがグリーン周りのバンカーへ。
くしくも同じ組で回っていたクレイグ・バリーが同じバンカーから先に打ったバンカーショットがチップインする。ここで解説の青木功プロが、「このバンカーショットが欲しい」とバンデベルデを応援するほど、もう誰もがバンデベルデを応援していただろう。第六打のバンカーショットは、ピン約1.5mに。つい先ほどまで優勝確実だったのが、外せば二位、入れてプレイオフという精神限界のところまで追い込まれるも、第7打をねじ込んで、トリプルボギーでプレイオフに。

18番 トリプルボギー

レイオフは、ジャン・バンデベルデ、ジャスティン・レナード、ポール・ローリーの3人で、15番から18番までのストロークプレイでの争いとなった。結果は、バンデベルデ+3、ローリーEVEN、レナード+3で、ポール・ローリーの逆転優勝となったのだ。

というのが、カーヌスティの悲劇として語られている、ジャン・バンデベルデの物語。

実はこの大会では、ポール・ローリーもまたマンデートーナメントを勝ち抜いてきた無名の選手だった。三日目を終えて首位と10打差という、まさに優勝など狙える位置でもなんでもない選手だった。しかし最終日に爆発して+6で上がり後続を待つことに。上位選手が少しずつスコアを落とすと、棚ボタのプレイオフで優勝!
だけど、早い組で回っていたため、しかも無名選手であったため、放送でもその姿がほとんど映し出されずに、プレイオフで初めてしっかりと見たくらい。これもまた神のいたずらなのだろうか、メジャーと言う「何か」なのだろうか。

(画像転載:AFP/GERRY PENNY)

 

全英オープンゴルフ 2016 プレイオフ

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3週間後に迫った全英オープンゴルフ2016。今年も暑い夏とともに熱い戦いがやってきますね。楽しみです。

昨年はプレイオフの末、ジャック・ジョンソンがセント・アンドルーズで優勝したのですが、メジャー大会の中でもプレイオフが多いのもこの全英オープンなんですね。全部で18回もプレイオフで優勝が決まっております。

全英オープンのプレイオフは、マスターズや全米オープンのように次の日に18ホール行われるのではなく、15番から4ホールでののストロークプレイでの決着となります。

その歴史を紐解いてみると、

1882年 ロバート・ファーガン  セント・アンドルーズ
1889年 ウィリー・パークJr  マッセルバーフリンクス
1896年 ハリー・バードン    ミュアフィールド
1911年 ハリー・バードン    ロイヤルセントジョージズ
1921年 ジャック・ハッチソン  セント・アンドルーズ
1933年 デニー・シュート    セント・アンドルーズ
1958年 ピーター・トムソン   ロイヤルリザム&セントアンズ
1963年 ボブ・チャールズ    ロイヤルリザム&セントアンズ
1970年 ジャック・ニクラウス  セント・アンドルーズ
1975年 トム・ワトソン     カーヌスティ
1989年 マーク・カルカベッキア ロイヤルトゥルーン
1995年 ジョン・デイリー    セント・アンドルーズ
1998年 マーク・オメーラ    ロイヤルパークデール
1999年 ポール・ローリー    カーヌスティ
2002年 アーニー・エルス    ミュアフィールド
2007年 バドレイグ・ハリントン カーヌスティ
2009年 スチュワート・シンク  ターンベリー
2015年 ジャック・ジョンソン  セント・アンドルーズ

このように、18回中6回がセント・アンドルーズでのプレイオフとなっています。ジャック・ニクラウスが二度目の全英オープンを制したのもセント・アンドルーズですが、その時もプレイオフでダグ・サンダースを破っての優勝でした。

さて、プレイオフと言えば、全英オープンには語りつくせない悲劇があります。
それは、「カーヌスティの悲劇」として語り継がれています。実際の優勝者よりも悲劇のヒーローの方の名を我々は忘れない。

次回は、そのカーヌスティーの悲劇についてお話したいと思います。
(画像転載:田辺安啓/GDO)

全英オープンゴルフ 2016 優勝者

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全英オープン 2016 が3週間後に迫りました。今年は日本人選手も数多く出場しますが、是非頑張ってもらいたいものです。松山英樹谷口徹には全米オープンの屈辱を果たしてもらいたいですね。

さて、全英オープンの優勝者の下馬評は早くも、ダスティン・ジョンソンの名前を挙げていますが、さてさてどうなるか?

 

で、この歴史ある全英オープンの第一回の優勝者はウィリー・パーク、第二回の優勝者はトム・モリスSrというゴルファーでした。このトム・モリスSrはどうゆう人かというと、セント・アンドルーズのグリーンキーパーを勤めていた人。

当時のゴルフコースのグリーンのカップは、土に穴を掘ってホールにしていただけ。それではすぐに崩れていくため、ホールの大きさがドンドン大きくなっていく。後から来た選手のほうが穴が大きくなっていて、入り安かったりして・・・。そのとき、この
トム・モリスSrが、倉庫にあるパイプを持ってきて、短く切ってホールに埋めたところピッタリとはまったそうです。そのサイズが108mmでその後のカップの大きさとなって現在に引き継がれました。

 

このトム・モリスSrは、コース設計家としても有能で、全英オープン開催コースの一つである「ミュアフィールド」をデザインしました。ミュア・フィールドと言えば、帝王ジャック・ニクラウスが惚れ込んだコース。自身も最初の全英オープンを制したコースですが、アメリカに自分でミュアフィールド・ゴルフビレッジを作ってしまうほど。

 

さて、1860年の第一回から1872年の第十二回大会まで(1871年は中止)ウイリー・パークとトム・モリスSr、そしてトム・モリスSrの息子のトム・モリスJrで優勝を分け合っていました。開催コースは全てプレストウィックゴルフクラブ。

今回の画像は、プレストウィックで決めてみました。

(画像:The Old Course Experience)

 

 

全英オープンゴルフ 2016 3つの全英オープンが始る

 

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全米オープンが終わると次は全英オープンの季節。7月には、3つの全英オープンが開催される。本戦は順番に、7月14日~17日全英オープン。7月21日~24日全英シニアオープン、7月28日~31日リコー全英女子オープンと3週連続での開催となる。

今回は、各大会について横道から紹介しよう。

まずは、全英オープン
世界最古の選手権、今年で145回目を迎える。開催地は、ロイヤル・トゥルーンゴルフクラブ。9回目の開催コースとなる。

全英オープンというかイギリスやスコットランドのゴルフコースというのは、基本的にリンクスで、つまり海岸沿いにあり、強風と湿った雨という印象が強い。(そればかりでもないらしいが、内陸のゴルフコースは見たことがない)
全英オープンの場合、いくつかのコースを持ち回りで数年後とに開催されている。そこにたまに新しいコースが入ってきて、いいと持ち回りに加わる感じでコースが決定されていく。
中でも、聖地と呼ばれる、セント・アンドルーズ・オールドコースは、1990年以降5年おきに開催されることが決まっている。

戦後の全英オープンを制したプロで優勝回数が最も多いのが、トム・ワトソンとピーター・トムソンの5回。ついで、ボビー・ロックの4回、ジャック・ニクラウス、ゲーリー・プレイヤー、セベ・バレステロス、ニック・ファルド、そしてタイガー・ウッズの3回となる。

中でもセント・アンドルーズを2度制したのは、ジャック・ニクラウスタイガー・ウッズの2人だけ。
で、このセント・アンドルーズの話に戻るのだが、2005年の大会は、本来セント・アンドルーズでの開催ではなかった。2006年の予定であったのだが、この年の全英オープン引退試合ジャック・ニクラウスが声明を出したため、急遽1年前倒しでセント・アンドルーズでの開催となったという名誉な出来事があった。さすがは帝王ジャック・ニクラウス。ちなみにこの年の優勝者がタイガー・ウッズだった。タイガー・ウッズは、セント・アンドルーズでの開催を2回連続で制した大会となった。

次に、全英シニアオープン。
全英シニアオープンは、1987年にレギュラーツアーの一つとして開催され、2003年にメジャー大会に昇格した大会。メジャー以前井はゲーリー・プレイヤーが3回、メジャーになってからトム・ワトソンが3回制している。全英シニアオープンは、トム・ワトソンにとっては、切っても切れない関係にある。彼が持つ最年長予選突破記録を64歳まで更新したのだ。

では日本人選手の活躍はどうかというと、メジャー大会に昇格するまえの2002年大会で、須貝昇が優勝しているのだ。翌年メジャーになりトム・ワトソンが優勝しているのだから、「何にも言えねー」としか言いようがない。

最後にリコー全英女子オープン。
この大会も、3つの歴史を持っている。初回開催は、1976年。LPGA(米国の女子プロゴルフ競技団体)のツアー認定になる前で、1993年まで開催。1994年から2000年までLPGAの認定競技となり、2001年からはメジャーに昇格している。
1987年から2006年までは、ウィータビックスというシリアルメーカーがスポンサーであったため、ウィータビックス全英女子オープンという名称であったが、2007年以降はスポンサーが情報機器メーカーのリコーに替わったため、リコー全英女子オープンという名称になった。

日本人のメジャー大会制覇といえば、正式には1977年の樋口久子の全米女子プロゴルフ選手権だけとなっているが、岡本綾子が、1984年にこの全英女子オープンを制しているし、2013年からメジャーとなった女子のエビアン・マスターズは、宮里藍が2度、小林浩美が1度制している。

当時はメジャーではなかったものの、メジャー大会クラスの大会を日本人も制しているということに、誇りをもてる。

さて、今年はそれぞれどんな大会になるのか、楽しみですね。

(画像転載:内田眞樹/GDO、2015年の全英オープンから)

 

全米オープンゴルフ 2016 またもや惨事のダスティン・ジョンソン

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世界の最高峰、全米オープンゴルフはダスティン・ジョンソンの優勝で幕を閉じた。
ダスティン・ジョンソンにとってこの優勝は昨年のリベンジ。2年間続いた全米オープンをやっとものにしたというところだろう。

昨年は、最終十八番で2オンしていながら痛恨のパーで優勝を逃す。
今年は、第三ラウンドを終えた時点では、首位とは4打差の2位。
最終日は他の選手が伸びずに少ずつ少しずつスコアを落とす。首位のショーン・ローリーは、第三ラウンドの-5とは打って変わっての+6で後退。
結果、一つだけスコアを伸ばしたのが優勝したダスティン・ジョンソンだった。

とはいえ、今年の全米オープンも珍事が起きた。これは後で問題になるかもしれない。

昨年は、コース自体が最悪だった。これは誰もが認める歴史上最悪の全米オープンゴルフになった。

今年は最終日にそれは起った。5番でダスティン・ジョンソンがパターを打とうと構えたときにボールが動いたのだ。5番の時点では、無罰の裁定が下ったが、別の競技委員が確認したところ、「動いた原因が不明のため終了後に確認する」という判定を12番で本人に通告。結局、最終的に1打罰判定が、プレー終了後に下り、一打罰則を受けることになった。

2位との差が開いていたので、結果的には1打罰則を受けても順位の変動がなく、優勝は優勝なのだが、これはメンタル面にかなり影響する問題だ。

仮に、これが昨年のことだったら、スコアに差がなかったために、相当の問題となっただろう。

また、競技しているほうも、たまったもんじゃない。おれ無罰なのかよそれとも一打罰なのかよと考えながらプレーするのは、まして優勝争いをしていたら、スコアにかなり影響するだろう。よほどメンタルが強くないと一気に崩れかねない。

まあ、そんな惨事でも耐え抜いて栄冠を掴んだダスティン・ジョンソンには賛辞を述べるしかないだろう。二年越しの優勝おめでとう。

ちなみに、日本勢は、宮里優作が+7で23位タイ、谷原秀人は+12で51位タイだった。

来年の全米オープンゴルフは、ウイスコンシン州エリンヒルズで開催される。エリンヒルズはパブリックのコースで、昨年とおなじ初開催のコースとなる。コースにデータがないのでまだなんとも言えないが、昨年のような酷いコース状況にはならないことを望んでいる。

さて、次回からは全英オープンと、リコー全英女子オープンの裏顔に迫ります。

(画像転載:田辺安啓/GDO)

全米オープンゴルフ 2016 日本人選手最新情報

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二日目を終えてた日本人選手はどうなったのでしょうか?

全米オープンゴルフ 2016 初日に雷雨で中断があり、午前スタート組みは、サスペンデッド。午後スタート組は、二日目に2ラウンドという過酷な予選となった。

まずは松山英樹
練習ラウンドとは打って変わったコースコンディション。全米オープン特有の高速グリーンは姿を消し、湿ったラフはさらにクラブにまとわり付くという想定外のコースコンディションに、松山が泣いた。
第一ラウンド4番ではバーディーを決めるものの、次の5番でダブルボギー。その後は耐えながらも落とすと言う展開で第一ランド終了。この時点で+4。

第二ラウンドまでは、約1時間半もの空き時間があり(日本のハーフなみですね)、ここで調整ができたかと思いきや、ずるずるとスコアを落とす。
第二ラウンドは10番スタートのため、前半の最終ホールは18番。ここでダブルボギーをたたくと続く1番でもダブルボギーで、心が折れたよう。結局第二ラウンドが+8と大きく崩れ、通算+12で、今年の松山英樹全米オープンは予選敗退が決まった。

ちなみに、おなじ組で回ったダスティン・ジョンソンは通算-4の首位、セルヒオ・ガルシアは-2で4位と好調だったために、余計に悔しくて、惨めな松山が目立ってしまった。穴があったら入りたい心境だったでしょう。

次に最年長の谷口徹
彼も二日目に2ラウンドを強いられた組だった。結果は第一ラウンド・第二ラウンドともに+8の通算+16と予選敗退が決まった。
第一ラウンドの滑り出し、1番・2番で連続ボギー。スタートからつまずく展開に。午後の第二ラウンドになると、午前の第一ラウンドとはコースコンディションが激変する。インターバルの間に、芝を刈ることもあって、湿って走らない第一ラウンドから、乾いて止まらない第二ラウンドへの転換は、まるで違うコースをプレイしているかのようだった。日本勢の中でも最多10回の出場を経験する谷口徹にとっては、今までで最悪の結果となった。

結局この日もサスペンデッドで、二日目の午後スタート予定組みは、三日目午前に残りのホールを回って、予選通過を目指すこととなった。

暫定スコアでは、谷原秀人が第二ラウンドをまるまる残して、イーブンパー。宮里優作も第二ラウンドをまるまる残して+3。池田勇太も第二ラウンドをまるまる残して+5。

本日、決勝ラウンド進出をかけて午前中(現地時間)にスタートする。

二日目を終えた上位選手のスコアは、次の通り。

-4 ダスティン・ジョンソン
-2 セルヒオ・ガルシア
-2 スコット・ピアシー
-1 ダニエル・サマーヘイズ(第二ラウンドはベストの65)
-1 アンディ・サリバン

さあ、決勝ラウンドへ!負けるな日本!

(画像:GDOゴルフダイジェストオンライン)

全米オープンゴルフ 2016 日本人選手の直前コメント

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いよいよ今晩から始る全米オープンゴルフ。メジャー大会の2戦目、今年は世界でも屈指の難コース、オークモントカントリークラブにて開催されますが、日本人選手はアメリカを主戦場とする松山英樹を含めて5人、日本からは、池田勇太宮里優作谷原秀人谷口徹が出場します。

各人とも入念なコースチェックと練習ラウンドを終えて、後はスタートを待つばかりとなりましたが、ここで日本人選手の直前コメントをまとめてみました。

日本人選手の直前コメント

まずは、松山英樹から

「スコアはやってみなければわからない。ここで勝つための準備はした。楽しみだ」

池田勇太は、

「何とか頭に入れることはできた。トップ10を目指していければ。自分とコースに負けないようにしたい」

宮里優作は、

「1日5オーバーまでで抑えられたら。パーをバーディーだと思ってやりたい」

谷原秀人は、

「風が吹かなければイーブンくらいを目指したい」

谷口徹は、

「雨だとラフは抵抗が大きくなる。しっかりフェアウエーを捉えたい」

などとコメントしていた。

皆、難しさだけは痛感しているようですね。

松山英樹のオッズは?

さて、全米オープンのオッズが各所から発表されていますが、松山英樹は平均すると、10位前後というところでしょうか。

断トツ一位が、ジェイソン・デイ、二位がロリー・マキロイ、三位がジョーダンン・スピースですね。

昨年優勝のジョーダン・スピースですが、今年のマスターズの最終日の崩れ方がどうにも気になり、オッズを下げているのでしょう。

松山英樹も、前々週のメモリアルトーナメントで大失態をしているために、調整ができているかどうかが気になりますが、強心臓と信頼性の高いショットから、観衆の人気が高いようです。

注目の初日スタート時間

さて、日本人選手の初日のスタート時間はどうなっているのかと言うと、

7:18(20:18)池田勇太、パットン・キジール、デビット・リングマース  10番

7:29(20:29)宮里優作、ロマン・ワッテル、カン・スン         1番

7:29(20:29)谷原秀人、グレゴリー・ボーディー、ケビン・ストリーマン 10番

13:14(2:14)谷口徹、スペンサー・レビン、カルロス・オルティス    1番

13:36(2:36)松山秀樹、セルヒオ・ガルシア、ダスティン・ジョンソン  1番

ちなみに

14:09 フィル・ミケルソン、ジャスティン・ローズ、ヘンリック・ステンソン

14:20 ジェイソン・デイ、ルイ・ウーストハイゼン、アダム・スコット

と、注目の選手は初日は後半組み、二日目が前半組と分けられた。

TV中継は?

民放ではテレビ朝日が、ケーブルではゴルフネットワークが中継します。

スケジュールは次の通りです。(日本時間)

テレビ朝日

初 日(17日)深夜 2:31~4:55

二日目(18日)深夜 2:00~3:50

三日目(19日)朝  6:10~8:00

最終日(20日)深夜 2:40~8:30

.「ゴルフネットワーク

初 日(16日)夜  23:00~10:00

二日目(18日)夜  23:00~10:00

三日目(19日)深夜 00:00~9:00

最終日(20日)深夜 00:00~9:30

 

いよいよですね。楽しみですね。頑張れ日本! 

画像:日本プロゴルフ協会

全米オープンゴルフ 2016 4回優勝したのは?

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いよいよ明日開幕となります全米オープンゴルフ2016ですが、さすがにワクワクしてきましたね。今年は誰が優勝するのでしょうか?日本人選手の健闘も祈りますが。

さて優勝といえば、この世界屈指の大会、おそらく誰もが世界一の大会と称する全米オープンゴルフですが、今回で116回目を迎えています。

この全米オープンでの最多優勝回数って何回で誰が取ったのですか?

4回優勝したのはこの人

ウイリー・アンダーソン:1901年、1903年、1904年、1905年

ボビー・ジョーンズ:1923年、1926年、1929年、1930年

ベン・ホーガン:1948年、1950年、1951年、1953年

ジャック・ニクラウス:1962年、1967年、1972年、1980年

この4人が全米オープンを4回制覇した方々ですね。

優勝した年をよく見てみると、ジャック・ニクラウスを除いては、皆連覇か近いうちに優勝を重ねていますよね。

でも、ジャック・ニクラウスを見てみると、5年、5年、7年かけて二回、三回、四回と優勝しています。1960年以降確かに選手層も厚くなりライバルも多くなったので、なかなか優勝できなくなりましたが、18間にまたがって優勝しているジャック・ニクラウスはさすがですね。長年にわたりゴルフ界を引っ張りながらも自ら結果を出す、まさに帝王の名にふさわしいゴルファーですね。

ジャック・ニクラウスといえば

話はそれますが、私がジャック・ニクラウスを見て震えるほどの感動を覚えたのが、1975年のマスターズでした。最終日最終組の一つ前で周るジャック・ニクラウスが、16番のショートホールでバーディーを取ると、単独首位に。その時のポーズが、左手のパターを持ってストロークの流れで上に上げていくポーズ。入るのを確信したときにやるジャック・ニクラウスの独特のポーズですね。これに痺れました。

(画像は、1986年大会のジャック・ニクラウス。1975年の画像は用意できませんでした)

猛追する最終組は、ジョニー・ミラーとトム・ワイスコフ。

ジョニー・ミラーは、1973年オークモントで開催された全米オープンの覇者。ジャック・ニクラウスの再来とも言われた実力をつけてきた若手(当時)。

トム・ワイスコフは、それまでの大会で1969年、1972年、1974年の3回2位になっていた実力者、「もう二位はいらない」とこの大会に臨んだ。

最終組の2人を前に、一つだけアンダーパーのジャック・ニクラウスに対して、最終18番、二人ともにグリーンに2オン。どちらかが入れれば、月曜日のプレイオフになるところ。緊迫する18番グリーンで、2人に奇跡は起らず、ジャック・ニクラウスがー12で逃げ切って優勝。ジョニー・ミラーとトム・ワイスコフは二位となった大会でした。

ちなみに3回優勝者は?

ちなみに、全米オープンゴルフを3回優勝したのは2人だけ。

ヘール・アーウイン:1974年、1979年、1990年

タイガー・ウッズ:2000年、2002年、2008年

 

さて、今年は誰が優勝するでしょうか?頑張れ日本!

(画像転載:ALBA)

全米オープンゴルフ 2016 昨年の大会は酷かった

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さて、あと2日に迫った全米オープンゴルフ2016ですが、今年も多くの見せ場がありそうですね。

 全米オープンゴルフ2016の優勝者は、ズバリ、「ジャスティン・ローズ」と予想したのですが、皆様はどう思いますか?日本人なんだから、「松山を応援しろ」と言う声が聞こえてきますが、もちろん心の反対側では松山が大本命なんです。

 

さて、昨年の大会をちょっとだけ振り返ってみたいと思います。というのも今年の大会に向けての「ヒント」がそこには隠されていたからです。

 前代未聞の難解コースとして 話題になったチェンバーズベイでの全米オープンゴルフ2015は、ジョーダン・スピースがマスターズに続きメジャー2連勝を飾った大会でした。最終日首位タイでスタート。波乱は最後まで続きました。

 16番をバーディーで、-6、2位は-3だったので、この時点で3打差、「決まりか」と思った次の17番パー3、まさかのダブルボギーで-4に後退。

 最終日15位からスタートした、ルイ・ウーストハイゼンが後半5つの連続バーディと最終ホールのバーディでー4としてホールアウト。この時点でトップに並ぶ。

 最終組のダスティン・ジョンソンが17番でバーディーを奪ってー4に並ぶと、最終組17番終了時点でトップが3人になる。

 最終組の一つ前の組で回ったジョーダン・スピースが、すぐに18番パー5でバーディーを取り返して再度単独首位に。最終組を待つ。

 十分にバーディーの期待ができる18番で最終組のダスティン・ジョンソンが惜しくも3パットのパー。優勝は、ジョーダン・スピースの手に。

 ダスティン・ジョンソンは、試合後のコメントで「いい試合ができた、最終日最終ホール3パット意外はね」と振り返った。

 

で、何が酷かったのかと言うと、リンクスコースなのですが、荒地のようなゴルフ場でコース脇は電車が通っているし、遠くの工場が火事となり黒煙を上げていた、そんな中でプレイヤーは集中力を切らさずに頑張っていたのですね。

 舞台となったのは、2007年開場のチェンバーズベイゴルフコース。シアトル市郊外の、ピュージェット湾に面した採掘場跡地にできたリンクス風のパブリックコース。

 土曜日の朝に米ゴルフチャンネルに出演した南アメリカの名選手ゲーリープレイヤーは、コメントでこう述べています。「今まで人生で見た中で、一番不愉快なトーナメントだ」。

 プ レーヤーはこう語った。「グリーンを1ydショートしたら、50ydも戻ってしまう。6mのパットを打つのに、6mも右や左に向いて打たないといけな い。これは悲劇だ。全長7900yd!世界が水不足に苦しんでいるのに、このコースがどれだけの水を消費するのか?もし、ハンデ15、16の人が来てプ レーをしたら、110を打つだろう。ここはパブリックコースなんだ。そんなゴルフ場はハッピーじゃない」。

 

 全米オープンゴルフの開催地と言えば、難関コースであるとともに、さらにセッティングが難しくなること、ラフを刈らないことで有名ですが、2016年開催のオークモントは過去に8回も全米オープンが開催される、名門のコースです。

 2015年開催のチェンバーズベイゴルフコースとは違って、まさに名門中の名門、これぞゴルフコースというコース。となると、難しさは変わらないが2015年のような、後半だけで6アンダーなどというスコアも出にくい。

むしろ、いかにパーをとり続けられるかが勝負となるコースである。我慢我慢のプレイが続けられる選手に分があるのだ。

 となると、確かに連覇のかかる鼻息洗いジョーダン・スピースや昨年の悔しさを返したいダスティン・ジョンソンも優勝候補ではあるが、ここはベテランの域に入ってきたジャスティン・ローズに注目したいところだ。彼の強みはなんと言っても冷静さ。淡々とプレイをするところは、今回のコースに合っている。

 

さて、後2日と迫った全米オープンゴルフ2016、優勝の栄冠は誰の手に。

全米オープンゴルフ2016の直前に2つのメジャー

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(Stan Badz/PGA TOUR)

 

5月、6月、7月はゴルフにとってはメジャー大会のラッシュ。

 

先週末に行われた全米女子プロゴルフ選手権と同時に開催されていたのが、米チャンピオンズツアー・メジャーの3戦目、コンステレーション・シニアプレイヤーズ選手権。

優勝したのは、ドイツのベルンハルト・ランガー。通算+1で逃げ切った。

5月のメジャー初戦に継ぐ、今年2つ目のメジャーを制したことになる。

 

シニアツアーのメジャー大会は5つ。

リージョンズトラディション 5月 ベルンハルト・ランガー

全米シニアプロ選手権    5月 ロッコ・メディエイト

コンステレーション・シニアプレイヤーズ選手権 6月 ベルンハルト・ランガー

全英シニアオープン     7月 マルコ・ドーソン(昨年)

全米シニアオープン     8月 ジェフ・マガート(昨年)

 

ベルンハルト・ランガーは、レギュラーメジャーではマスターズで1993年、1993年の二度栄冠に輝いている。(全米オープンは勝っていない)

身長173cm、体重73kgと決して大きな選手ではないが、現在のシニアでは最強の選手と言えるだろう。

 

レギュラーツアー・メジャーと比較すると、人気のなさそうなシニアツアーであるが、それはそれ、若い頃に活躍していた懐かしい名前が出てくるから、ゴルフファンとしては、結果くらいは見逃せない。